Guitar Tone Museum — Permanent Collection

Fender Stratocasterストラトキャスター 年代別トーン常設展

Collection — 収蔵モデル

Fender StratocasterTelecaster / Les Paul — 収蔵準備中

No.03TIMELINE

仕様変遷の年表

常設展の5区分より細かい、年単位の変更点です。「1962年のどこでスラブ貼りが終わるのか」のような問いはここで。各項目の「見分け方」は、現物のどこを見れば前後を判別できるかを書いています。

移行時期の多くは月まで確定していません。在庫消化のため切り替えは段階的で、過渡期には新旧が混在します。各項目の確度表示を必ず併せて見てください。

  1. 1954
    会社おおよそ

    ストラトキャスター発売

    レオ・フェンダーとフレディ・タバレスらが手掛けた3ピックアップの新型ソリッドギターが登場する。ボディはアッシュ(軽量な、いわゆるスワンプアッシュ)、ネックは指板一体のワンピースメイプル、仕上げは2トーンサンバーストのニトロセルロースラッカー。1954年春に発表され、量産と出荷が軌道に乗るのは同年秋以降とされる。ごく初期の個体は部品も工程も過渡期にあり、細部は一様ではない。

    見分け方

    最初期はピックガードが1プライの白・8点留めだが、この仕様は1959年半ばまで続くため単独では'54年と特定できない。シリアルとネック根本の日付スタンプを照合するのが基本。

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  2. 1956
    ボディおおよそ

    ボディ材がアルダーへ

    ボディ材がアッシュからアルダーへ切り替わる。1956年の半ば以降とされるが、在庫を消化しながらの移行なので'56年製はアッシュとアルダーが混在し、'57年に入ってからのアッシュ個体もある。塗装の仕上がりや材の調達の都合が理由と言われる。ブロンドなど木目を見せる仕上げにはアッシュが残った。

    見分け方

    アッシュは導管が太く筋状に浮き、アルダーは目が詰まって均質。サンバーストでも、コントロールキャビティ内やネックポケットの生地から材を覗ける。

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  3. 1956
    金属パーツ諸説あり

    ストリングガイドが蝶型へ

    1弦・2弦を押さえるストリングガイドが、円盤状のもの(ラウンド型)から蝶型(バタフライ)のクリップへ変わったとされる。時期は1956年前後と言われるが、はっきりしない。

    見分け方

    ヘッドのガイド金具の形。ただし消耗品で交換されている個体が多く、単独では決め手にならない。

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  4. 1957
    ネック・指板諸説あり

    ネックグリップの変遷(U→V→D)

    誕生期の太いUシェイプから、1955〜57年頃には中央に稜線の立つVシェイプ(いわゆるボートネック)が多くなり、1958年頃から扁平で丸いDシェイプへ移るとされる。ただしこの時期のネックは手作業で削られており、同じ年式でも握りは揃わない。年式から形状を断定することはできない。

    見分け方

    1〜3フレット付近の断面を握って確かめる。Vは中央線に沿った稜線を手のひらに感じ、Dは丸く扁平。年式表よりも実際に握った印象のほうが確か。

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  5. 1958
    塗装おおよそ

    3トーンサンバースト登場

    サンバーストの中間に赤が加わり、2トーンから3トーンへ。1958年頃とされるが、資料により1958年半ば〜1959年と幅があり、移行期には両方が存在する。当時の赤い顔料は紫外線に弱く、褪色して2トーンのように見える個体が多い。

    見分け方

    ピックガードの下やキャビティ内など、光の当たらない部分に赤が残っていないかを見る。表面が2トーンに見えても3トーンのことがある。

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  6. 1959
    ネック・指板おおよそ

    指板が厚いローズウッド(スラブ貼り)へ

    メイプルネックの上に厚いブラジリアンローズウッドを平面で貼る、いわゆるスラブ貼りへ移行する。1959年半ばとされるが、切り替えには数か月かかっており境目の個体には両方がある。ピックガードの3プライ化もほぼ同時期。

    見分け方

    ネックを側面から見て、指板とメイプルの接合面が水平に見えればスラブ貼り。指板Rに沿って弓なりに湾曲していればラウンド貼り。

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  7. 1959
    意匠おおよそ

    ピックガードが3プライ11点留めへ

    1プライ8点留めのピックガードが、3プライ11点留めへ変わる。初期の3プライはセルロースナイトレート製で、経年により緑〜べっこう色に変色する(いわゆるグリーンガード)。1964〜65年頃には変色しない材へ切り替わったとされるが、この時期も資料により振れる。

    見分け方

    留めネジの本数(8本か11本か)と、白層の変色具合。ナイトレート製は縁の断面が飴色に焼けている。ピックガードは交換品も多いので他の要素と併せて見る。

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  8. 1961
    塗装おおよそ

    カスタムカラーの色見本チャートが作られる

    自動車用塗料に由来するカスタムカラーが、色見本チャートとして明文化される。最初のチャートは1961年のものとされ、1960年代前半のうちに改訂されて色の入れ替わりがある。ただしカスタムカラー自体はそれ以前から受注されており、1950年代の価格表には標準価格に5%を上乗せする旨の記載があったと言われる。「1961年に始まった」のではなく「1961年に品揃えが整理された」と捉えるのが実態に近い。フィエスタレッドやソニックブルー、レイクプラシッドブルーなどが知られる。

    見分け方

    オリジナルのカスタムカラーは、キャビティ内やネックポケットに下地(サンバーストや目止めの層)が残っていることがある。リフィニッシュとの判別は難しく、高額な個体では専門家の確認が要る。

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  9. 1962
    ネック・指板おおよそ

    ローズ指板が薄いラウンド貼りへ

    厚いスラブ貼りから、指板Rに沿わせて曲げた薄い貼り指板(ラウンド貼り/ベニア)へ。1962年半ばとされるが、移行は年後半にかけて進み、'62年製にはどちらもある。ローズウッドの体積が減りメイプルの比率が増えるため、音の傾向はメイプル寄りに戻ると言われる。

    見分け方

    ネック側面の接合線が弓なりならラウンド貼り、水平ならスラブ貼り。1962年前後には中間的な厚みの個体もあり、線の曲がりが浅いものは判断が割れる。

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  10. 1962
    ネック・指板諸説あり

    ネック根本のスタンプにナット幅記号

    ネック根本のスタンプに、ナット幅を示すA/B/C/Dの記号が日付と併記されるようになる(Bが標準の1 5/8インチ、Aが細くC・Dが太い)。1962年頃からとされるが、1963年からとする資料もあり開始時期ははっきりしない。記号の無い個体もある。

    見分け方

    ネックを外して根本のスタンプを読む。年式の有力な手掛かりだが、ネックごと入れ替わっている個体もあるためボディ側の情報とも照合する。

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  11. 1964
    電装諸説あり

    ピックアップの巻線がプレーンエナメルへ

    コイルの巻線が、被覆の厚いフォームバー線からプレーンエナメル線へ変わったとされる。1964〜65年頃と言われるが時期は曖昧。被覆が薄くなると巻きが詰まり、高域の質感が硬くなると語られる。

    見分け方

    外からは分からない。ピックアップを外して巻線の色を見る方法が語られる(フォームバーは蜂蜜色、プレーンエナメルは紫がかった濃色)が、リワインドされた個体も多い。

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  12. 1964
    電装諸説あり

    ピックアップのボビンがグレーボトムへ

    ボビンの下面(フラットワーク)が黒いファイバーからグレーのものへ変わる。1964年頃とされるが、1965〜66年頃とする資料もあり境目ははっきりしない。巻線のプレーンエナメル化とほぼ同時期の変更として語られることが多い。グレーボトムは70年代まで続いたとされるが、終期には諸説あり確定していない。この時期のピックアップの通称になっている。

    見分け方

    ピックガードを外してボビン底面の色を見る。交換やリワインドを受けた個体も多く、年式判定の材料としては弱い。

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  13. 1964
    意匠諸説あり

    ポジションマークがクレイからパーロイドへ

    指板のポジションマークが、艶のないクレイドットから真珠光沢のパーロイドへ。1964年後半から1965年にかけてとされるが、時期については説が分かれる。

    見分け方

    クレイドットはマットで光を反射せず、色はグレーがかったベージュ。パーロイドは見る角度で虹色に光る。

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  14. 1964
    意匠諸説あり

    スパゲッティロゴからトランジションロゴへ

    ヘッドのロゴが、細い金色のスパゲッティロゴから、黒い縁取りを持つ金色のトランジションロゴへ変わる。1964年頃とされ、CBS買収より前に始まった変更だが、移行時期には幅があり個体差が大きい。

    見分け方

    ロゴの太さと縁取りの有無。ただしデカールは貼り替えが利くため、それだけで年式を決めない。

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  15. 1965
    会社確実

    CBSがフェンダー社を買収

    交渉は1964年のうちに進み、1965年1月にCBSによる買収が成立する。買収額は約1,300万ドルとされる。レオ・フェンダーは健康上の理由から会社を手放し、以後はコンサルタントとして関わった。仕様が即日変わったわけではなく、'65年前半の個体の内容はプリCBS期とほとんど変わらない。

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  16. 1965
    金属パーツおおよそ

    ネックプレートに大きな「F」の刻印

    ネックプレートに大きな「F」の刻印が入るようになる。1965年頃からとされ(1966年とする資料もある)、CBS期の見分けとして広く知られる。

    見分け方

    ネックプレートの刻印。プレートは交換できるので、ネックデイトやポットの日付コードと併せて見る。

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  17. 1965
    意匠おおよそ

    ヘッドストックが大型化(ラージヘッド)

    ヘッドの外形が大きくなる。1965年末頃からとされ、'66年前半まではスモールヘッドの個体も残る。ジャズマスター系の意匠に揃える狙いがあったと言われ、CBS期を象徴する外観になった。

    見分け方

    ヘッド外周の大きさ。ラージヘッドはロゴ下の余白が広く、糸巻きの列に対して外側の張り出しが大きい。'65〜'66は移行期にあたる。

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  18. 1967
    ネック・指板おおよそ

    貼りメイプル指板が復活(オプション)

    メイプル指板が、ローズ指板と同じ工程でメイプル板を貼る「メイプルキャップ」として復活する。指板一体のワンピースメイプルとは構造が異なる。1967年頃からのオプション扱いとされ、'70年代に入って再び標準化していく。

    見分け方

    ネック裏にスカンクストライプ(ウォルナットの筋)が無ければ貼りメイプル。'70〜'71年頃にトラスロッドの仕込み方が戻り、以降のメイプル指板には再び筋が入るとされる。

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  19. 1968
    塗装諸説あり

    塗装が厚膜のポリ系へ移行

    薄いニトロセルロースラッカーから、厚いポリ系塗装(ポリエステル/ポリウレタン)へ移行し始める。1968年頃からとされるが、下地だけポリで上塗りはラッカーといった過渡的な個体もあり、完全な厚膜になるのは'70年前後という見方もある。年式だけでは決まらない。

    見分け方

    ラッカーは経年で細かなひび(ウェザーチェック)が入り、痩せて木地に馴染む。ポリは厚みがあり、打痕でひび割れずに凹む。キャビティ縁の塗装だまりの厚さも手掛かりになる。

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  20. 1968
    意匠諸説あり

    ロゴが黒く太いCBSロゴへ

    ヘッドのロゴが金色のトランジションロゴから、黒く太い書体(通称CBSロゴ)へ変わる。1968年頃とされるが移行時期には諸説ある。

    見分け方

    ロゴの色と太さ。トランジションロゴは金地に黒縁、CBSロゴは黒の太字。CBSロゴの縁取りの有無は時期や個体で異なり、細い金の輪郭を持つものと持たないものの両方がある。デカールは貼り替えが利く点にも注意。

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  21. 1971
    ネック・指板おおよそ

    3ボルトジョイント+マイクロティルト+ブレットロッド

    ネックジョイントが4ボルトから3ボルトへ変わり、プレート中央のマイクロティルトで仕込み角を調整できるようになる。トラスロッドの調整ナットもヘッド側の弾丸型(ブレット)へ移った。生産合理化として導入されたが、ジョイントの剛性を巡って評価が分かれた。1971年頃とされ、年内には4ボルトの個体も残る。指板一体のワンピースメイプルへの回帰もこの前後。

    見分け方

    ネックプレートのネジが3本で中央に六角穴があり、ヘッドのナット上に弾丸状の調整ナットが出ていれば該当。

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  22. 1971
    金属パーツ諸説あり

    トレモロブロックがダイキャストへ

    イナーシャブロックがスチールからダイキャスト(亜鉛合金)へ変わる。倍音とサステインが減るとされ、スチールブロックへの交換は今も定番の手直し。時期は1970年代前半とされ、'71年前後という説をよく見るが、'70年代半ばとする資料もあり確定していない。年式ではなく現物で確かめるのが確実。

    見分け方

    裏のスプリングキャビティからブロックに磁石を当てる。付けばスチール、付かなければダイキャスト。

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  23. 1972
    ボディ諸説あり

    重いアッシュとナチュラル仕上げの流行

    ボディに重量のあるアッシュ(ノーザンアッシュ、ハードアッシュとも言われる)が多く使われるようになり、木目を見せるナチュラル仕上げが人気になる。切り替えの年があるわけではなく1970年代を通じた傾向で、ここに置いた年は目安に過ぎない。アルダーも併用され続けたため'70年代の個体は材も重量もばらつきが大きく、4kgを超えるものも珍しくない。

    見分け方

    重量と導管。ナチュラル仕上げなら木目でほぼ判別でき、ソリッドカラーでもキャビティ内から材を覗ける。

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  24. 1974
    電装諸説あり

    ポールピースがフラットへ

    ピックアップのポールピースが、弦ごとに高さの違うスタッガードから、高さの揃ったフラットへ変わる。'74年頃とされるが、'73年や'75年とする説もある。弦ごとの音量バランスは平準化された。

    見分け方

    6本のポールを横から見る。スタッガードは3弦(G)が最も高く段差がはっきり分かる。フラットは全て同じ高さで揃う。

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  25. 1976
    意匠おおよそ

    シリアルがヘッドのデカール表記へ

    シリアルナンバーがネックプレートからヘッド表面のデカールへ移る。'76年前後は「76」や「S6」で始まる番号、以降は「S+数字」(Sは1970年代を示すとされる)が続く。デカールの在庫消化により、表記より1〜2年後に完成した個体もある。

    見分け方

    ヘッドのロゴ周りに番号があればこの時期以降、ネックプレートに番号があれば基本的に'76年より前。番号だけで製造年は確定できないため、ネックデイトと併せて見る。

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  26. 1977
    電装おおよそ

    5ウェイスイッチが標準に

    セレクターが3ウェイから5ウェイへ。それまでハーフトーンはスイッチを中間位置で止める裏技だったが、正式な位置として与えられた。1977年とされる。

    見分け方

    スイッチのクリックが5段か3段か。ただし3ウェイ機に5ウェイを載せる改造はごく一般的で、現状が当時のままとは限らない。

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  27. 1981
    ネック・指板おおよそ

    4ボルトジョイントへ回帰

    ネックジョイントが4ボルトへ戻り、ブレットロッドも姿を消していく。CBS期の仕様を見直す動きが始まった時期で、翌1982年にはヴィンテージ・リイシューとフェンダージャパンが立ち上がる。移行は年をまたいで進んだため、'81年式には両方の仕様がある。

    見分け方

    ネックプレートのネジが4本でマイクロティルトの穴が無く、トラスロッドの調整が通常のナットに戻っていれば'81年以降の傾向。

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